ヤンキー王子とラブレッスン①【完】

体をガシッと支えられた。


「つか、さ。
あの状況、キケンとか、全然思ってねぇの?」


背中に感じる、広くて硬い胸。


あたしの腕を掴んで、くるりと方向転換させる、大きな手。


おまけに……。


「……あれ?
おまえ……。
どっかで会ったこと……」


眉根をクイッと寄せる、精悍な顔。


それに……。