ヤンキー王子とラブレッスン①【完】

男の肩に担がれたまま、動かせる範囲で首を動かして、きょろきょろしていると……。


「悪ィ、悪ィ。
俺、ノーコンだし」


グラウンドから、男が近寄ってきた。


「やっぱ、ここで、球蹴りしちゃ危ねぇよな」


口ではそう言ってるクセに、全然悪いと思っていないような素振り。


どうしよ……。


また男が増えた!!


それに、この人、あたしのこと助けてくれたわけじゃなさそうだし……。