ヤンキー王子とラブレッスン①【完】

じゃあ、そのとき言ってた“S”って……。


この服のこと……?


でも、なんで、あたし……?


そう思って、首を傾げていると……。


「ほら、心優、着替えろ」


バサッと、五十嵐くんがあたしの手に、服を持たせた。


「……え?
……え?
……え?」


なんで突然、誰かが持ってきた服に着替えなきゃいけないのか……。


頭がハテナマークだらけになったあたしに、五十嵐くんはふっと……優しく笑いかけた。