ヤンキー王子とラブレッスン①【完】

「他の男には、触らせんじゃねぇぞ。
おまえに触れてもいいのは、この俺だけだ」


自分に向けて親指を立て、言い放った勝手な命令に、胸がキュンと苦しくなったのも……。


なぜだか、今のあたしには、わからないけど……。


それでも、なんだか嬉しくて……。


「……う、ん……」


あたしは、コクリとうなずいた。


だって、五十嵐くんは……。


あたしを守ってくれる男の子だし、それに……。