ヤンキー王子とラブレッスン①【完】

それは、ただ……口先だけのことで……。


「……おまえ。
ここ、アイツにひっかかれたのか?
赤くなってる」


あたしの肩に少し触れて、心配そうに顔を曇らせる……。


それが……五十嵐くん……。


北星で、あたしをどこかに連れて行こうとした男達や、さっきあたしを取り囲んだ男達。


力ずくで、あたしに何かするような男と、五十嵐くんは違うって……。


なんとなく……わかってきたから。


だから……。