ヤンキー王子とラブレッスン①【完】

「ほら、なにも言い返せないじゃん!!」


古久保くんは、不愉快そうに顔を歪めた。


「僕、煌様に近づいたら許さないって言ったよね?」


古久保くんは、屈むようにして、下からあたしの顔をのぞきこんだ。


「それなのに……。
さっき、なにを煌様と話してたの?」


「…………」


「……って言うより……。
煌様に、さっき、なにを言われたの!?」


古久保くんは、ほんの数十センチっていうくらい近い距離で、あたしの顔を睨みあげた。