ヤンキー王子とラブレッスン①【完】

うわぁ……セレブさんだ……。


そんなことを思って、ついつい下を向くと……。


「あれ、珍しい。
のぞみじゃん。
どうしたんだよ?」


頭の上、高い位置から、低い声が降ってきた。


「俺の誕生日パーティなんて、面倒だとか言ってなかった?」


のんちゃんをからかうように笑う彼。


それに対してのんちゃんは……。


「まぁね。
面倒だけど。
今日はアンタに、すっごくかわいい子を紹介しようと思って」


そんな言葉と共に、あたしを彼の前にグイッと押し出した。