「た、忠良!大丈夫だったの?けがはない?」 「はい、私は無事です。 何より、姫様を1人にしてしまって申し訳ございませんでした。」 忠良は私に手を貸し、立たせてくれた。 彼は私に安心感を与えてくれる。 だからいつも彼だけには素直になれた。 「のえる、帰るわよ。護衛が着いている彼女にもう用はない。」 「へえ、御嬢さん、姫様なんだ。 どうりで長い間走っていたのに着物が着くずれしてないんだ。 さすが一流のお嬢さま。」