「…実は…」 少しためらいながらも希更さんは私に最近のできごとを全部話してくれた。 ほんの一週間前、 眞田城に戦を申し込むような脅迫条が届いた。 それから今日にわたって、町に向かわせた使いが矢で射られていたらしい。 いつ戦が起きても構わないように 眞田家は何百人もの武士を集め、今日にいたるらしい。 話を聞いたのはいいけど… 解決法がまったく思いつかない。 「姫様、お助けをお願いできませんでしょうか?」 「…私は…一度も武士に関わったことがないの。お母さまに反対されてるから…。でも」