─もう、いいよ。疲れた。─


頬をかすめる風は、地上とは違う爽やかな香りがする。


すぐ近くに見える綺麗な空は、何故だか悲しく見えた。



どこにでもいる女の子。

どこにでもいる高校生。

どこにでもいる成績。



…どこにでもいる、あたし。



もううんざりだ。


いくらでも代わりはいる。


もう、あたしは必要ない。──────