雨、のち虹





「千鶴ちゃん怒ってる?」

「何に怒るんですか」

「さっきの俺らの態度? なんか怒ってるでしょ、絶対」

「怒ってないです、不機嫌そうに見えますか?」

「すごい見える」

千鶴は慌てて眉間に手をやった。
しわが寄っていたかもしれない。

前に野々宮に言われたことも思いだして軽く自己嫌悪。

こんなに無愛想で良いわけがない。
それでなくても初対面なのに。

「すみません、野々宮先輩にも気をつけるように言われてるんですけど」

素直に謝ったのに、百瀬はニヤリと笑った。
いたずらを思いついた子どもみたい。