雨、のち虹



「石川千鶴です」

軽く会釈するとまたニコッと笑う百瀬。
野々宮と違って笑顔が無邪気で感じが良い人だ。

「あんた一人なの?」

「見ての通り一人だけど……あんたってねぇ、一応年上!」

「年上ならちょっとは年上らしいことでしなさいよ。彼女どうしたの?」

「後からくる。……彼女じゃないけど」

百瀬が口をとがらせる。
本当に子供みたいだ。


「で? 千鶴ちゃんはノリの彼女なの?」

興味津々、を素直に顔に出したらきっとこんな顔になるはず、という顔で百瀬が聞く。