「何で?」
野々宮が口元に手を当てて笑いを隠しながら聞く。
男はキョトンとした顔で箸を置いた。
「え? 俺ちゃんと小山くんに招待されたよ?」
「当たり前だよ、されてなかったら何でいるんだよ! そうじゃなくて、何で先に食ってんのかな? って」
「ダメだった?」
「ダメだろ! せめてもう一人二人待とうよ、そして小山くんは流さない」
竹の一番上から脚立に座ってそうめんを流していた小山と食べていた男二人にまとめて突っ込んだ野々宮。
相変わらずキレが良い。
「で、そこの子は? どっちの彼女?」
男の視線が千鶴に止まって、千鶴慌てて野々宮に目で助けを求めた。

