雨、のち虹




「野々宮先輩はやっぱり将来は歌手になりたいんですか?」

毎回のように違う曲を聞かせてくれる野々宮の曲のレパートリーは相当だ。

当然その道に進むつもりなのだと思い聞いてみたが、野々宮の返事は意外なものだった。

「ならないならない。なるんだったらもっとちゃんと勉強してるよ」

「そんなに上手いのに!?」

「歌なら小山のが上手いし、ギター弾ける人だっていっぱいいるでしょ?」

確かに小山の歌は上手いが、野々宮だって本気でやる気になれば絶対上手く行くと思う。
それに見てくれだって(あんな噂が立つほど)良いのだ。