この先輩と話しているとコントのようにしかならないらしい。
いつもは天然、なんて言われて突っ込まれ役の千鶴が終始突っ込みに回っているこの状況は異様である。
「小山先輩は合鍵持ってないんですか」
「俺は落としたり無くしたりしそうだからダメって。
それに行く時はノリと一緒だからなくても困んないんだよね」
「そうですか」
突っ込みどころはたぶん色々あっただろうが、もういちいち言うのも面倒くさい。
学校に着いてから一度野々宮の靴箱を確認してみたが、案の定鍵は回収されていた。
「俺、ノリに言っとこっか。千鶴ちゃんが部室開けてほしいって言ってたって」
「お願いします」
本当に言ってくれるのかどうかは分からないが。
先輩、というには頼りない気もする。

