「うわ、目覚ましいつ止めたっけ……」
寝ぼけたまま目覚まし時計を見るといつも家を出る時間の十五分前。
……十五分前?
「遅刻ーーーーーーーーーー?!」
パジャマも脱ぎかけでバタバタとリビングに走る。
「何で誰も起こしてくれないの?」
「あら、まだ学校行ってなかった?」
「行ってないでしょ? もう、遅刻する!」
慌てて準備をしている後ろで、朝ご飯はー? なんてのんきに言われるのがさらに千鶴を焦らせる。
「気をつけてねー」
「はいはい、行ってきます!」
なんとかいつもと同じ時間に家を出た。
いつものんびりご飯を食べる千鶴にとって
十五分で準備する、しかも朝食を抜く
ということは前代未聞の大惨事である。

