「土曜ですか? 日曜?」 「どっちでも都合がいい方」 スケジュール帳はどちらも空白だった。 「どっちも空いてます」 「じゃあ土曜でいっか。 俺とこれ行かない?」 野々宮が差し出したのはチラシだった。 それに書かれていたのは今週の土日に開催されるある歌手のライブのお知らせ。 「チケット、土日どっちの分も取れたから好きな方で。 でも土曜のが良い席なんだよね」 その歌手は、前に野々宮が演奏したとき 千鶴がとても気に入った人だった。 それから千鶴は少しずつCDを集めていたりする。