「ノリの曲いいでしょ」
小山が千鶴の隣に腰をおろして言う。
その顔が得意げ、と言うか本当に嬉しそうで微笑ましかった。
「はい、とっても。
野々宮先輩は他にも曲作ってるんですか?」
「千鶴ちゃん初めて聴いたんだ、ノリの曲。
他にも何曲かあるよ、全部いい歌」
「へぇ。聴いてみたい」
あの優しい声とメロディは絶対に忘れられない。
きっと野々宮にしか作れない、野々宮が歌うから意味がある、
そんな歌をもっと聴いてみたかった。
「ラーララララってやつ、俺聴きたい」
小山のリクエストに野々宮が笑う。
「いいけど、いいんだけど、
リクエストのしかた雑なのね。ラーララララってやつってさぁ」
確かに聴きたい曲なのに歌詞とか曲名とかを言わないのは変わっている。
それでも伝わるくらい二人は仲良いんだな、なんて。
さっきも思ったことをまた考えてしまった。

