雨、のち虹



何で、今こんな曲聴かせるの。


この曲が、他の誰かのことなんて考えたくない。

こんなに野々宮先輩に想われたかった。

ううん。
今でも、想われていたい。


もう叶わないけれど。
これが、最後になってしまうだろうけど。


曲が終わる頃には、千鶴は涙で顔が上げられなかった。

野々宮は千鶴が泣いていることに気づいていて、気づかないふりをしている。

その優しさが、また胸に響いた。