「この曲、今までで一番好きです」
「それは俺が作ったって言ったから気ぃ遣ってる?」
「遣ってないですよ、本音です。
本当に……すっごくよかったです」
なんだかどうしても、よかったことを伝えなければいけない気がして
千鶴は必死で言葉をつなげた。
そんな千鶴の様子を野々宮はにっこりと目を細めて微笑みながら聞いていた。
そして
「それはよかった」
と千鶴の頭の上にポン、と手を載せてクシャクシャっと撫でた。
「髪、ぐちゃぐちゃになるんですけど」
「ん? ああごめん」
楽しそうに笑う野々宮とは正反対に千鶴は内心とても驚いていた。
いや、普通そうこないでしょ
頭を撫でられるとか! 家族以外にされたことないし。
やっぱり、野々宮はよくわからない先輩。

