そんな二人を横で見ていて、心配している人物が一人だけいた。 言うまでもなく小山だ。 二人が階段ですれ違ったとき、千鶴は気づいていないだけで何度か会った。 決まって、野々宮は気づいているのだ。 気づかない振りをしているだけで。 野々宮は自分のことを多くは話さない。 色恋沙汰は特に。 小山も今まで口出ししたことは無かったし、するつもりもさらさらなかった。 でも、この二人は見ていてつらい。