雨、のち虹



「そっか」

別段落ち込むことも悲しむ素振りも見せず、野々宮は言った。


何気ない会話と何ら変わらない。

でも、その何気ない会話もする事はないかもしれない。



終わってしまったから。

元々、始まってすらなかったのかもしれない。
千鶴が勘違いしてただけ。


うん、きっとそうだ。


もう一度、自分に納得させるように強く頷いて、野々宮に背を向けた。