雨、のち虹




「……千鶴ちゃんは、俺のこと信じられなくなった?」


泣きじゃくりながら必死に言葉をつなげる千鶴とは正反対に、野々宮は静かに言った。


そう言えば、そうだった。

付き合うことになった日だって、野々宮先輩はこう言ったんだ。

信じてみる?

千鶴は信じてみたんだ。

信じてみることが、付き合うことなら……。
野々宮の言っていることはそういうことだ。

思えば、野々宮に好きだなんて言われたことなんて、無かった。