雨、のち虹




出てきたのは、いつか野々宮と一緒にいるところを見た女の先輩。

――確か田中先輩……だ。


「千鶴ちゃん、帰ろ」

ちらっと田中の方に視線をやった野々宮の表情が変わった。

ニコリともしないで野々宮が千鶴の腕を引く。 

「え……ちょっ」

掴まれた手首が痛い。


千鶴の方を見向きもせず野々宮は真っ直ぐ校門の方に歩いていく。