二人で部室が並ぶ廊下の入り口に入ると、野々宮が突然立ち止まった。 「やっぱり、今日は止めとこう」 「え? 何でですか」 近所の部活は騒がしくやっている。 「いいから、早く出よう」 珍しく野々宮が焦っていた。 この状況のどこに野々宮を焦らせる原因があるのか、千鶴には見当もつかない。 ――その時 千鶴たちが使っている部室の向かいの扉が開いた。