昼休みのこともあって、微妙に足が重たい放課後の部室。 でも結局野々宮の顔が見たくて、会いたくて部室の扉を開けた。 野々宮が来ているだいたいの時間も、誰にも気づかれないように部室に入る方法も、感覚で分かるようになってきた。 今のところ、大きなヘマはまだしていない。 「こんにちは……」 扉を閉めてから会話を始めることも慣れた。 ギターを構えて楽譜を見ている野々宮が千鶴の方に視線を上げる。 「何の曲ですか?」 「前に一緒にライブ行ったグループの曲。弾きながら歌うと結構いい感じなんだよね」