「千鶴ちゃん? 何か先輩が呼んでるんだけど」 誰だろう、とかそんなことは気にしなかった。 ほぼ反射で立ち上がり廊下に向かった。 教室のドアにもたれ掛かっていた先輩は小山だった。 「どうしたんですか!?」 「千鶴ちゃん、俺の教科書持ってない?」 「先輩の教科書?」 何でそんな物千鶴が持ってるのか。 「さっき落としたんだけど間違って千鶴ちゃんに渡した気するんだよね」 確認しないで受け取った千鶴も大概だが、渡す小山はその上をいった。 「見てきます」