「千鶴ちゃんおはよ」

後ろから声をかけられて振り返った。
小山から声をかけてくるなんて珍しい。

「おはようございます」

夏休み明けの初日。
千鶴の気分は複雑だった。

そうめん流しをしたあの日、野々宮は千鶴に付き合おう、ととれることを言った。
千鶴はそれに頷いた。

……これは夢?

あれ以来、特に変わったことはない。
メールでのやりとりはするし、出校日に会うこともあった。
けれどそれは付き合う前と変わらない。

これが夢だったら、千鶴結構ヤバいのかも。