「c-wolfはこんな殺し方をしない」


「しかし、腸は出され、棍棒にかかっていたし、体も刻まれていたし、c-wolfの文字も……」


「それ」


ゆっくりと細長い指が一本たった。


「c-wolfの文字は、こんな風に書かれていたか?」


威濡と琥露は改めてc-wolfの文字をみた。


しかし、どこにも変なところはない。


「あぁ、書かれていた」


「えぇ。とくに変なところは……」


「ある」


きっぱりと言い切ったフードの青年は、ゆっくりと歩幅を進め、威濡と琥露を追い越し、文字の前に立った。