アンジュエールの道標


その刃がハルに届く瞬間、


「きゃあ!!」


真っ黒な塊がハルから離れて、高く飛び上がった。


「ハル、戻って」

「えっ? あ、わっ!」


背中をポンと押されただけなのに、魂のハルは磁石にでも惹かれるようにグンッと猫のハルのほうへ。

そして、


「逃がすか!」


白夜さんが手を真上に振りかざすと、真っ白な刃も上に角度を変えて。


「がっ!」


真っ黒なそれを真っ二つに切り裂いた。