アンジュエールの道標


猫のハルがニヤリと笑う。

その背後から真っ黒い何か、ううん。私はこれを知ってる。

いつも夢に現れる、あの黒い手の正体だ。


「そうすれば、この世はあちらとつながり我等の世となる」


な、なに? このRPG的な台詞は!?

これってもしかしていつもの夢のつづきとか?

唖然と目の前の光景を見つめる私の上にフッと笑い声が。


「残念だけど、彼女は違うよ」

「出来損ないでも亀裂ぐらい入るだろう?」

「……させないけどね。白夜」


そう言った瞬間、真っ白い風が猫のハルに。


「あ」

「わーっ! 待って! 俺の身体!!」