「なんだ? 猫は嫌いか?」

「い、いや、猫は好きって言うか……。あ、もしかしてハルが猫のときしきりに舐めに来るのって――」

「ならばこれならよかろう?」


そう言ってふわりと地面に落ちると同時に人の形をなして。その姿は真っ白な髪を靡かせて、切れ長の瞳にすらっとした身長。

美青年と呼ぶに相応しいもの。

その姿に見惚れないものは居ないだろう。万里もその一人で。

そうしてる間に彼の手は万里の後頭部をがっちりキャッチ。そして。


「んっ! んんっ!!」

「白夜、はしたないよ?」

「ふむ、やはり黄金律の蜜は美味じゃな」


ペロリと唇を舐める白夜とは反対に、顔を赤くしながらも万里は唇を手の甲をグイッと拭って。