「もう図書室には来ない。神崎にも逢わない。でも一言だけ、お前に言わせてくれ」 何――? そいつが口にした言葉は、わたしが想像しなかったもの。 そして、 わたしの心の中にも、芽生えたもの。 そんな、言葉。 「俺は神崎が好きだよ」 わたしが聞きたいと思った、そんな言葉。