檸檬の変革

あちき君が文也を送って来るのを待たずに私は家に帰った。


外はもう暗く車のライトが走り去って川の流れみたいに動いていた。

私はずっと千穂子と文也の事を考えていた。

あちき君の事。
徹の事。


でも、答えは出てこなかった。


みんなの居ない毎日なんて、いくら想像しようとしたけれど出来なかった。


私達は何時までもこのまま続くと信じていたから。
そして、疑いもしなかった。