檸檬の変革

『大好きだよ。』

徹がやっぱりという顔をしたので、私はニッコリ笑いながら話を続けた。
『千穂子も大好き。』

驚く徹
『つまり、私は文也も千穂子も大好きって事。勿論みんなもね!』

徹がニヤリと笑い言った。
『一番は俺だろう?!』

私は笑いながら答えた
『紙ヤスリで顔を削ったアニキが何を言うか!』


2人は声をあげて笑った。


私は本当に文也も千穂子も大好きなんだ。
どう言えばいいのかな…。
千穂子はたった1人の私の女友達で、言葉なんて必要なかった。

文也は私の全てを晒せる人。私の全てを包んでくれる人。

どちらも私には大切な人。

勿論、あちき君や徹も私には大切な存在だ。

私は欲張りなのかな。

でも、千穂子が不安に思っていた事を徹に聞かれる前に感じていたのも知っていた。


私はズルいヤツだ。