桜羅が眠ってだいぶ経つ。


だが、一向に起きるそぶりを見せない。


ソレに不安を覚え始める新撰組。


「……このまま…起きねぇとか無いよな…?」



原田は不安を振り払うようにまだ暖かい桜羅の頬に触れる。















「あれ?



新撰組の幹部勢揃い?」













不気味な男の声が部屋に響いた。



「誰だっ‼」



「うわ、土方歳三さん酷いよ、そんな邪険に扱わなくても…」


「……舞桜の神を返せ」



そこには黒装束の男と女が居た。



総司は両方に見覚えがあった。



「……先日はどうも」


女はそう言いながら口元の布を顎したまで持っていく。



総司はやはり、と眼光を鋭くした。



「……どういうことですか?」



その女は桜羅に仕えていた、栞だ。


「……桜羅様を救う為に貴方を利用させて頂きました」


栞は感情の無い瞳を総司に向ける。


「まぁ、俺等も桜羅様が必要なの」



くくっと喉を鳴らしながら笑う男の瞳も感情は無い。











「それ位にしないか」












その時、凛とした声がその場に響く。



「……棗様…………」



「桜羅を渡せ。



それで許してやる」




男は



桜羅と紅葉と同じで




薄い桃色の髪、赤い瞳だった。