「………」


『………』


燃え盛る炎を呆然と見て居た2人は悲しみを埋めるように寄り添った。


桜羅達が城を出たのを見計らったかの様に火が城に纏わり付いていった。


『……紅葉…』



あの男が紅葉という名前と知り、総司は切なそうに顔を歪めた。



桜羅の大切な人だったと、目を見れば解った。


今は闇に満ちていた目は涙に流されたかの様に光が見え隠れして居る。



「……帰ろう、屯所に」




桜羅は総司に身を委ねた。




総司は小さく咳をして歩き出した。




その咳を赤い潤んだ瞳は



しっかり捉えていた。