『………ふぁ…』
「………緊張感と言うものが持てねぇのか、てめぇは」
欠伸をしたら、土方が呆れた顔をして私を見下ろして居た。
『緊張感なんぞ持って何になる?
それなら気を抜かして行った方がいい』
私が思っている論を話すと、土方は目頭をつまみながら頬を引き攣らせていた。
『………そっちが本命なら、直ぐに伝達をさせろよ。』
「………あぁ。」
『何もかも1人で抱え込むな。
お前には何人もの仲間が居るのだから』
「………何様のつもりだよ。」
『桜羅様』
私は、そう言うと近藤さんと沖田に呼ばれたので、歩いて行った。
「………そっちもな。
何があっても、新撰組は俺が守る。
………テメェラと共にな…」
土方の思考には、そんなものは桜羅が来るまでは無かった。
自分1人で解決し、不安も1人で抱え込む。
「………あいつに翻弄されたな…」
土方は空を見ながら呟いた。
「…土方さん、そろそろ出発する様です」
「行こーぜー、土方さーん」
斎藤と原田が来て、土方に報告すると、
土方は真っ直ぐ前を見据えて言った。
「ーー行くぞ。
新撰組の名にかけて、失敗は許されんぞ」
「「「おぉーーーー‼」」」
隊士の雄叫びに、そこの者のほぼがビクッとした。
先に出ていた桜羅をパッと見ると、桜羅も土方を見ていて、目が合うと、微笑んだ。
それに土方は胸を弾ませた。
「(た、戦いの前だ。浮かれるな…なんだよ、なんで弾むんだ馬鹿野郎。)」
土方は何気にキレながら屯所を出て、四国屋に向かった。
…強い瞳をしながら微笑んだ。

