屯所の前につき、私は耳を塞いだ。 その行動に男は疑問をいだいている様だった。 『…耳を塞いでおけ。』 そう言うと、男は素直に耳を塞いだ。 「土方さーん!」 沖田の馬鹿でかい声がそこらじゅうに響き渡った。 そして、屯所からもドドドドと物凄い足音が響いてくる。 手を外そうとしている男に、まだだ、と目で訴えると、男は不愉快そうにまた耳を塞いだ。