「せ、りざわはん…」 お梅は、暫く呆然と突っ立って芹沢さんを見ていた。 そんなお梅を見て桜羅は胸を締め付けられる感覚に陥る。 「…………桜羅。」 ビクッと芹沢さんに呼ばれた時と同じ反応をする。 言い方が、そっくりなんだ。 昔聞いた、父と母の、声に 芹沢さんのさっき呼んだ声に。