「しんくんだいじょうぶ?」 目を開けると 俺はいつの間にか滑り終えていた。 『‥たのしい』 「でしょ? たのしいでしょ?」 『‥うん』 「もっとすべろー!」 『うん!』 俺は麗のおかげで 大嫌いだった滑り台を克服した。 皆にしてはくだらないことかもしれない、 けどあの時の俺にとっては 本当に奇跡にしか思えなかった。 「ぼくもいっしょにあそんでもいい?」