大好きな君へ




ああ、こんなこと今更何の意味があるだろう?



僕は彼女の背中をトボトボと追いかけながら小さくため息をついた



彼女を見ると、両手に抱えたヒマワリのせいで日傘は差してはいなかった



僕と一緒にいた時の彼女は日に焼けると真っ赤になることを気にして、少しの日差しでも神経質に避けていたのに



そうまでしてその『大好きな人』に持って行きたいのだろうか?



僕は歩きながらその事にだんだんと興味が沸いてきた



彼女に声を掛けるのは諦めたとしても、彼女の新しい恋人が見てみたい