大好きな君へ




この場所は…?



立ち止まった彼女達を見ると
何やらあらかじめそこに用意されたバケツを手に持って水をはっていた


僕はキョロキョロしながら、身を隠せそうな場所を探す


とても静かな所だ


鳥の羽音や木々が擦れあう音以外
余計な雑音が全くないように思う


そこは何だか今までと違い、空気が心なしか冷んやりしていた



すっかり人気のなくなったその場所で、彼女たちに付いていくには目立ちすぎる



そう思い慌てて近くにあった樹齢何千年はあるであろう大木の影に身を隠した



でもこの樹、やけに馴染む


なぜだろう?


なんというかこの場所自体、僕自身初めて来たわけではなさそうだ



そんな曖昧な記憶、宛になんかならないけど
この樹に登っていつも何かを眺めていた



そんな気がする




そこまで考えてその樹の影から彼女達の行方を目で追うと
二人は少し奥まった目的の場所まで迷うことなく歩いて行くのが見えた



そして彼女の手に持っていたヒマワリを目の前のモノに手向ると
思い出に浸るように微笑んでから
空いた両手を静かに合わせるポーズを見せた




……何をしているんだろう?