「奈々ちゃんは、いつになったら私の名前を覚えてくれるのかな」 B江、真紀は沈んだ表情で言う。 「無理だろ。私達を認識するようになっただけ進歩だし」 明るい、空元気とも思える口調でA子、沙羅は言う。 「まあね、そうかもしれないけど…やっぱり淋しいわよ。せっかく存在を認識してもらえたんだもの。次は名前を。って欲も出るわ」 「奈々の目から見た世界って、どんな世界なんだろうな」 沙羅は遠くを見る。 初めて話した時を思い出すように。 「みんな、のっぺらぼう。なんでしょう」