「はいはい、…よっ、と」

事もなげに足を少年に引っ掛けるＡ子。

さすがだ、Ａ子。
小学生の頃に男泣かしの異名をとっているわけだ。

あの足で、引っ掛けられた男子の生徒数は数知れず。
彼女の足は、無念に散っていった男子達の血で真っ赤に染まって…

「奈々！何フリーズしてんだ！こいつどうすんだよ」

完全に容疑者確保のポーズのＡ子。

馬乗り女子。
流行るかも。

「奈々っ！！」

はい、すいません！

「今、行く」


あ、
「「あぁ！！」」

Ａ、Ｂ、二人の悲鳴。

なんで、こんなとこにバナナの皮が…

今日も、綺麗な青空だ。
青空に浮かぶ、黄色い皮。

うん、素敵だ。

おかしいな、お昼なのに。
目の前に星が見えた気がする。