知らなかった。


「…………って思ってる。」



和希はいつもこんなこと思ってたんだ。



「いつもちゃんと言ってくれればいいのに。」
「………こういう事はあまり言いたくない。」



振り向こうとしたけれど、和希の腕の力が強まって振り向けなかった。




「なぁ、和希。やっぱりヤキモチ妬いてたんだろ?」
「…………だったら?」



ふわっと体が浮いた感覚がした。
とほぼ同時に背中からベッドにダイブした。



「………何か悪い?」



俺に覆い被さった和希は不適に笑った。