そっと額に触れてみた。
「あっつ…何度あるんだよ」
戸棚から小さいタオルを取り出して水で冷やし、和希の額に乗せた。
「早く熱下がればいいな…」
寝てる間におかゆでも作ろ。
ベッドの傍らから立ち上がったとき、左手を引っ張られた。
「わっ!」
よろけながら後ろを振り返る。
和希がぼーっと天井を見つめていた。
「あ、起こしちゃった?大丈夫?」
和希は天井からゆっくりと視線を俺に移した。
「どうしたの?水?それなら今取って来――」
「お前は……」
俺の言葉は和希によって遮られた。
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