「樹梨ちゃ~ん、ちょとお願い事があるんだけどいいかな?」
 
 お父さんがあたしのことを「ちゃん」付けで呼ぶときは絶対悪いことがある時だ・・・。

「・・・何?・・・。」

「あのね~、「黒泉薔薇学園」に転校してほしいんだけどいいかナ?」

 黒泉薔薇学園?いかにも怪しそうな名前じゃん・・・!!

「ヤダ・・・。」

 もちろん、あたしは即答。

「そんなこと言わずに、ネっ?意外と楽しいところらしいから。まぁ、ちょっと危険かもし れないけど・・・。それに・・・」

 ちょっと危険って何?娘をそんな危険な所に連れて行こうとしているってどうゆうこと?

「ヤダ・・・絶対ヤダ・・・。」

「お願いだから「黒泉薔薇学園」に入ってよ~(泣)」

 と言いながらあたしに土下座してきた・・・。なんかかわいそう・・・。
 
 ハァ、しょーがない・・・。