そう言って私をおんぶしてくれた。
歩道にはなぜか廉が立っていた。
私を見ても何もしゃべらず、顔をただゆがめるだけ。
ロンは私の視線の先を気付いるのか、私に問いかけた。
「なぁ、今日ライブなんだろ?」
「…うん」
「んじゃ、行きますか!!」
ロンは私をおぶりなおしてから、廉を見ると案内してくれといって歩き出した。
「あ、あぁ…」
控室の前に着くと、みんなが廊下の壁に寄りかかってた。
遥くんは私に気が付くと、今にも泣き出しそうな顔をして駆け寄ってきた。
しかし視線がロンに向かうと、表情が一変。
「ロン、もう大丈夫だから…」
私が慌ててそう言うと、ロンはそっとおろしてくれた。

