そんな事を考えながら、ぼーとしていると、何やら廊下が騒がしい。
「あのっ、こちらは関係者以外立ち入り禁止です!」
「うるさいわね!一言話すだけ、いいでしょ!?」
「困ります!!」
焦った男の人と声の高い女の人の言い合いが聞こえる。
その言い合い声はだんだんと近づいてきて、それは扉が突然開く音で止まった。
私達の控室の扉が開かれ、視線が一気にそこへ注がれる。
扉の向こうに立っている人を見て、思考が停止する。
「葵…」
その人は、私の前までくると、私の頬を思いっ切り叩いた。
パーンと、その音が部屋中に響く。
「!?」
「よくも平気で笑ってられるわね、このッ…人殺し!!!」
「…っ!!!」

